続・無理数

前回、無理数なんてあんのか?って書いた話の続き。

解析の本をみると、デデキント切断から<数>を創造することで、のっぺりとした無理数が自然に導入されることになるそうな。だけどなんというか、しょせん再定義した上の結果でしょ、と思ってしまうわけ。

さて、デデキント切断をもちだす前フリとして、Rudin "The Principles of Mathematical Analysis (International Series in Pure & Applied Mathematics)"では、次のような議論をしている。

Aをp^2<2を満たす有理数pの集合、Bをp^2>2を満たす有理数pの集合としたとき、Aには最大値となる数は存在しないし、Bには最小値が存在しない。

という定理(?)があって(証明略)、これは、

すべてのp \in Aに対して[tex:p

とも言える。で、Rudinは、このことが有理数の体系にはギャップ(間隙)が存在していることを表している、って言ってるけど・・・・。ぼくは納得がいかない。これさえ納得できたら、デデキント切断以降の再定義も受けいれられるんだけども。

とはいえ、ってプラトニックにものごとを捉えて*1、新しい境地が開かれる(または、創造される?)というのが、数学・物理に見られる発展のパターンなんだよな。うーん。

*1:たとえばx^2+x+3=0にも解があるはずだ!、っていうような